Sarah McBride、Dana Hull

  • 四肢まひの29歳男性、お気に入りのビデオゲームも楽しむ
  • 1月の手術は問題なく終了、翌日に退院-被験者のアルボー氏

イーロン・マスク氏率いる医療ベンチャーの米ニューラリンクは20日、同社初の脳インプラント(埋め込み)被験者の近況をライブストリーミングで公開し、四肢まひ状態の患者が思考によってビデオゲームやオンラインでチェスをする様子を伝えた。

  ニューラリンクのインプラント技術は、患者の脳に小型デバイスを埋め込んでコンピューターに接続し、思考による操作を可能にする。

  X(旧ツイッター)に投稿された最新の動画では、最初の被験者となったノーランド・アルボー氏が、自身のコンピューターでチェスや、ビデオゲームの「シビライゼーション6」をプレーしている。同氏は、「このゲームをプレーすることをあきらめていた」と述べた。

  現在29歳のアルボー氏は、8年前に「不慮のダイビング事故」で脊髄を損傷したという。今年1月に受けたニューラリンクのインプラント手術は問題なく終わり、翌日には退院したとも語った。その上で、技術を改善するためには「まだやるべきことがある」と付け加えた。

  脳に埋め込んだデバイスとコンピューターを接続し、思考によってカーソルを操作する技術は、研究機関と医療機関で構成されるコンソーシアムのブレーンゲートなど、ニューラリンク以外も開発を進めている。

  ただ、ニューラリンクのデバイスは電極の数で他社に勝っており、将来的にはより多くの応用が可能なことを意味している。また、同社のテクノロジーは外部機器と無線で接続できる特徴がある。

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原題:Musk’s Neuralink Shows First Patient Playing Chess With Mind (2)(抜粋)