原新
政府内で有力となっている食料品を対象とした消費税減税で税率を「1%」とする案を巡り、野党側の対応が焦点となっている。国民民主党とチームみらいは否定・反対の立場を取る一方、いずれも減税を主張してきた中道改革連合、立憲民主、公明の3党は態度が定まっていない。来年4月の実施を目指す政府・与党は、3党の判断を注視している。(原新)
「住民税の減税と社会保険料還付の組み合わせが、ベストだ」
国民民主の玉木代表は4日、国会内で記者団にこう述べ、食料品に限った消費税減税に否定的な考えを示した。
同党は先の衆院選公約で、賃金上昇率が物価上昇率プラス2%に安定するまで消費税を5%に減税するとしたが、玉木氏が4月に経済情勢を踏まえた見直しの検討を表明した。玉木氏はこの日、次善策として「一律8%の減税」も示した。
衆院選で唯一、消費税減税を政党として掲げなかったみらいは、引き下げそのものに反対する。古川政調会長は「(低所得者ほど負担が重い)逆進性、事業者負担、価格転嫁という三つの弱点がある」と指摘し、所得連動型給付の導入を訴える。
こうした中、態度が決まっていないのが、中道改革、立民、公明の3党だ。中道改革は衆院選で恒久的な食料品の消費税率ゼロを掲げた。立民は「原則1年間のゼロ」、公明は「恒久的な引き下げ」を訴えた。
中道改革の階幹事長は4日、国会内で記者団に「ゼロを1%にするのはぶれている」と述べ、高市首相を批判した。同席した立民、公明両党の幹部も同調したが、賛否は明らかにしなかった。終盤国会に向けて高市政権と対決姿勢を強めるべきか、減税を掲げた政策との整合性をとるのか、決めかねているのが実情だ。
政府・与党が3党の動向を注視するのは、首相が国会で関連法案の提出は「野党の協力が得られれば」と説明してきたためだ。政府と与野党による社会保障国民会議に参加する野党のうち、「1%」案を許容するのは日本保守党だ。参院では与党が過半数に届いておらず、どこまで野党の賛同を広げられるかは見通せていない。