[ロンドン 16日 ロイター] – メイ英首相は16日、欧州連合(EU)との間で合意した離脱協定素案を巡り、政権内の離脱推進派リーダーらの支持を取り付けた。与党・保守党内ではメイ氏の党首交代を図る動きも強まっており、攻防が続いている。
この日は閣外相らがメイ氏の離脱案を支持すると発表。一方で、与党の反対派はあからさまにに党首交代を訴え、同案は議会で承認されないだろうと主張した。
こうした中、政権内では離脱推進派と知られるゴーブ環境・食料・農村相が首相支持を表明し、閣内にとどまると明言。「正しい合意の締結に注力することが極めて重要で、英国民にとって非常に重要な分野で良い結果を得ることを確実にする」と述べた。
このほか、離脱推進派のフォックス国際貿易相もメイ氏への支持を表明した。
また、前日に辞任したラーブEU離脱担当相の後任には、保健担当閣外相のステファン・バークレー氏が指名された。ブレグジットに向けた国内準備や、離脱協定素案の議会通過に取り組む。
英ポンドGBP=D3はこのところ、EU離脱問題を巡り荒い展開となっているが、この日は対ドルで0.5セント上昇し、1.2834ドル付近で推移した。
保守党内でメイ党首の不信任投票を求める動きについて、リディングトン内閣府担当相はメディアに対し、実施されればメイ氏が勝利すると予想した。
ただ、英紙デイリー・ミラーの委託でサーベーションが実施した世論調査では、対象者1070人のうち49%が離脱協定素案に反対と答え、賛成はわずか27%だった。