[ニューヨーク 4日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場では米中通商合意が近づいたとの見方が広がり、ドルが対主要通貨バスケットで上昇した。 

ドル指数.DXYは0.16%高の96.678。 ドルは対円JPY=EBSで小幅安の111.73円となったが、前週末に付けた10週間ぶり高値(112.08円)付近で推移した。 

米国と中国は、少なくとも2000億ドル相当の中国製品にかかる米国の関税を後退させる合意に近付いているもようだ。関係筋が3日、明らかにした。ただ合意時期や詳細は依然不透明だ。 

米10年債利回りUS10YT=RRが前週、1カ月ぶり水準に上昇したこともドルを下支えした。 人民元はオフショアの取引CNH=D3で0.08%高の1ドル=6.7097元で、前週に付けた7カ月半ぶり高値(6.6737元)付近となった。 

トランプ米大統領は2日、連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めはドル高につながり、米国の競争力を阻害していると批判。これを受け、ドルの上値は重かった。 

ユーロは対ドルで0.33%安の1.1331ドル。欧州中央銀行(ECB)が今週の理事会で、新たな貸出条件付き長期資金供給オペ(TLTRO)を公表する可能性があると、一部アナリストはみている。 

クレディ・アグリコルの調査担当幹部は「ECB理事会開催を週内に控え、ハト派的な観測が相当織り込まれており、ドラギ総裁は市場予想を上回る内容の公表に腐心するとみられ、このことがユーロの追い風となる可能性もある」と話した。 

ドル/円 
NY午後4時 111.68/111.71 
始値 111.87 
高値 111.98 
安値 111.64 

ユーロ/ドル 
NY午後4時 1.1340/1.1344 
始値 1.1331 
高値 1.1346 
安値 1.1310