[ニューヨーク 17日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、中国の第1・四半期経済成長が予想を上回ったことでリスク選好度が上昇し、ドルが対ユーロで下落した。
中国国家統計局が発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)は前年比6.4%増加して第4・四半期と伸びが一致、市場予想を上回った。
スコシアバンク(トロント)の首席外為ストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は「中国の経済指標が力強かったことを受け、リスク選好度が改善した」と述べた。
市場では世界経済が回復しているか見極めようと、中国のほか欧州の経済指標に注目が集まっている。欧州では18日に製造業と非製造業の購買担当者景気指数(PMI)が発表される。欧州への投資は改善しつつあり、ユーロはドルで上昇する可能性がある。
豪ドルは中国GDP統計を受け上昇したが、その後は上げ幅を縮小した。前日はオーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)の4月理事会議事要旨で、インフレ率が低水準にとどまり失業率が上昇し続けた場合には利下げが「適切に」なるとの見方が示されたことを受け、下落していた。
ニュージーランド(NZ)ドルは下落。NZ統計局発表の第1・四半期の消費者物価指数(CPI)が前期比0.1%上昇となり、中銀予測を下回ったことを受け、利下げの確率が高まったとの見方が浮上した。
この日発表の米経済指標では、2月の貿易統計で貿易赤字が前月比3.4%減の493億8200万ドルと、2018年6月以来の低水準となった。中国からの輸入が急減したことで赤字が縮小し、トランプ米大統領の「米国第一主義」政策が成果を出し始めていることが示唆された。
ドル/円
NY終値 112.05/112.08
始値 112.01
高値 112.12
安値 111.93
ユーロ/ドル
NY終値 1.1294/1.1299
始値 1.1309
高値 1.1314
安値 1.1291