[26日 ロイター] – 米下院情報特別委員会は26日、トランプ大統領が来年の米大統領選での再選を視野にウクライナに圧力を掛けたとされる疑惑を巡り、当局者の内部告発の内容を公表した。
内部告発書は、トランプ大統領がウクライナを米大統領選に介入させようとしたと指摘。「米国の国家安全保障への脅威」との懸念を表明し、「緊急を要する懸案」に当たるとした。
内部告発者の身元は明かされていない。
内部告発書の主な要点は以下の通り。
*内部告発者は、トランプ大統領が2020年の大統領選挙に先立ち外国からの介入を求めるため大統領の権限を利用しているとの情報を米当局者から受け取った。
*外国からの介入には、トランプ大統領の「国内の主要な政敵」の一人を調査するよう外国に圧力をかけることが含まれていた。
*トランプ大統領はウクライナ大統領に個人的な政治的利益を推し進めるよう圧力をかけた。
*介入に関する報告では、トランプ大統領の顧問弁護士、ルディ・ジュリアーニ氏が中心的人物であり、バー司法長官も関与しているもよう。
*トランプ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領との7月25日の電話会談は「継続的な懸念要因」の一部。
*トランプ大統領がウクライナに介入を要求した問題で、6人以上の米当局者が内部告発者と接触。
*内部告発書は、ウクライナに圧力をかける行為が「米国の国家安全保障への脅威」となり、「米国の選挙に対する外国の介入を阻止し、対抗する」取り組みを損なうと懸念を指摘。
*内部告発者は、トランプ大統領とゼレンスキー大統領との「電話会談の内容を強く懸念する」と言う複数のホワイトハウス当局者から接触を受けたと指摘。
*複数の米当局者は、ホワイトハウスがトランプ大統領とゼレンスキー大統領との電話会談のあらゆる記録を「封じる」ことに関与したとし、このことはホワイトハウスが事態の重大さを理解していることを示していると言及。
*ホワイトハウスの弁護士が、トランプ大統領とゼレンスキー大統領との電話会談の記録をコンピューターシステムから削除するよう指示。
*約12人のホワイトハウス当局者がトランプ大統領とゼレンスキー大統領との電話会談を聞いていた。