【ロンドン時事】快適な老後を過ごすなら、南国の楽園よりも氷の国? フランス資産運用大手ナティクシス・インベストメント・マネージャーズが公表した2019年版の「世界老後指数」ランキングで、北欧のアイスランドが首位となった。日本は23位にとどまった。
調査は先進国と新興国の44カ国が対象。平均寿命や医療支出、政府債務の規模、さらには幸福度や大気汚染など18項目で指数化し、順位付けした。
2位はスイス、3位ノルウェーといずれも寒冷な気候の国が続いた。一方、最下位の44位はインド。米国は18位、韓国は24位、中国は39位だった。
日本に関しては、平均寿命がトップとなるなど、医療・健康面では高い評価を得た。一方で、高齢者人口の比率や政府債務に対する評価は極めて低く、幸福度も低調。ナティクシスは急速な高齢化と社会保障費用・政府債務の増加の悪循環を指摘し、「人口構成の時限爆弾が音を立て続ける中、迅速に断固たる行動を取る必要がある」と日本政府に警鐘を鳴らした。
アイスランドはいずれの調査項目でも高評価を獲得。1年のうち約6カ月間が冬で、日照時間は最短で4時間程度。厳しい寒さにも見舞われるが、老後は安心なようだ。