[ワシントン 7日 ロイター] – トランプ米大統領の弾劾調査を主導する下院の3委員会は7日、米国防総省(ペンタゴン)と米行政管理予算局(OMB)に出した。トランプ大統領が対ウクライナ軍事支援を保留した決定を巡り、関連文書を15日までに提出するよう求めた。
委員会は声明で「トランプ大統領がウクライナに対し2020年米選挙に介入するよう圧力を掛け、ウクライナがロシアの攻撃から防衛するために議会が承認した軍事支援を保留したことに加え、隠ぺいに向けた一連の行動によって、どの程度国家安全保障を脅かしたか調査する」と説明した。
内部告発者によると、トランプ大統領は政敵のジョー・バイデン前副大統領と息子の調査を行うようウクライナに圧力を掛けるため、7月に行った同国のゼレンスキー大統領との電話会談前に4億ドルの支援を保留するよう指示したという。
この問題に絡み、下院では複数の米外交官らが非公開証言を行う見通し。問題への関与があったとされるゴードン・ソンドランド欧州連合(EU)大使や、5月に解任されたマーシャ・ヨバノビッチ元駐ウクライナ大使らによる証言が予定されている。
また、ホワイトハウスは7日中に、下院本会議で正式な弾劾調査開始を巡る採決が行われるまで、いかなる召喚状にも応じない方針をペロシ下院議長に伝える見通し。ペロシ議長は本会議での採決は必要ではないと言明している。