新型コロナウイルスの感染拡大を受けた追加の経済対策について、大規模な対策を求める声が強まる中、政府は、対策の実行に必要な財源として、新たな借金に当たる赤字国債を追加で発行する方向で検討に入りました。
政府・与党内で検討が本格化している追加の経済対策では、消費を下支えするためとして国民への現金給付や商品券の配布などの案が出ているほか、企業の資金繰り支援の強化などが盛り込まれる見通しです。
リーマンショック直後の2009年4月に決定した経済対策では国の財政支出が15兆円余り、事業規模が56兆円余りでしたが、与党内からはこれを上回る規模を求める声が強まっています。
しかし経済対策を実行するため新年度に入って早々に補正予算を編成することになれば新年度予算案に計上している5000億円の予備費のほかに捻出できる財源は限られます。
このため政府は大規模な対策を実施するには新たな借金に頼らざるをえないとして、赤字国債を追加で発行する方向で検討に入りました。
ただ世界の債券市場では、大規模な財政出動による各国の財政悪化を懸念して国債が売られる動きが出ていて、どこまで赤字国債に頼ることになるのか投資家は注目してみています。