• トランプ氏は経済活動の再開を希望、G7が電話会議、東京五輪延期
  • 欧米のPMIが急低下、今年の航空業界は44%減収の恐れも
A woman with a facial mask passes the New York Stock Exchange. 
A woman with a facial mask passes the New York Stock Exchange.  Photographer: Johannes Eisele/AFP via Getty Images

トランプ米大統領は経済活動を早期に再開させたい意向を示しました。一方、民主党候補指名で有力視されるバイデン前副大統領は、トランプ氏は医療関係者の話に耳を傾けるべきだと述べ、制限措置の早期解除には慎重な姿勢を示しました。新型コロナウイルスの人命への直接的な影響を真っ先に考えるべきか、それとも経済にも配慮すべきか。この問題は大統領選の争点にもなりそうです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

復活祭までに

トランプ大統領は他人との距離を置く「ソーシャルディスタンシング」を段階的に緩和し、4月12日の復活祭(イースター)までに米経済活動を再開させたい考えを示した。トランプ氏は社会的接触を制限する15日間の措置が来週終了した段階で、職場復帰を呼び掛けるかどうかを検討すると説明してきた。この日も「今の対策は問題それ自体より悪い」と発言。景気下降が長引けば大勢の自殺者が出ると警告した。

必要な全て

ムニューシン米財務長官は主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁による電話会議を主催。米財務省は「信認および経済成長を回復し、雇用やビジネス、金融システムの強靱(きょうじん)性を守るために必要な全てのことを行う」とのG7声明を発表した。

1年延期

安倍晋三首相は国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長との電話会談で、東京五輪・パラリンピックを1年程度延期し、「遅くとも2021年夏までに開催する」ことで合意。「おおむね1年程度延期を軸として検討」するよう提案し、バッハ会長も100%同意すると応じたという。中止はないことも確認した。

PMI急低下

IHSマークイットが発表した3月の米総合購買担当者指数(PMI)速報値は前月比9.1ポイント低下し40.5。下げ幅は統計が始まった09年10月以来最大となった。同月の英総合PMIは37.1と、前月の53から低下し、統計が開始された1998年以来で最低だった。サービス業が特に低迷した。ユーロ圏総合PMIも約20年前の統計開始以降で最も低い水準となった。

航空業界の受難

世界の航空業界は新型コロナ流行の影響で、今年は2520億ドル(約28兆円)の収入を失う可能性があると、国際航空運送協会(IATA)が指摘した。これは2019年の総収入の44%に相当し、IATAが今月初めに想定していた額である最大1130億ドルの2倍余りとなる。

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