[24日 ロイター] – 米商務省が24日発表した3月の耐久財受注統計は、民間設備投資の先行指標とされるコア資本財(非国防資本財から航空機を除く)の受注が前月比0.1%増と、市場予想の6.0%減に反してプラスに転じた。 

ただ新型コロナウイルスの感染拡大で経済活動が急停止したほか、原油価格が急落したことを踏まえると、コア資本財受注は伸び続けない可能性が高い。 

MUFGのチーフエコノミスト、クリス・ラプキー氏は「今月発表されている米企業決算では設備投資が減少しているため、耐久財受注の伸びは続かないだろう。成長せず需要もなくなるなら、生産拡大に向けた設備購入の必要はない」と述べた。 

2月のコア資本財受注は前回発表の0.9%減から0.8%減に上方改定された。 3月の全体の耐久財受注は前月比14.4%減と、2月の1.1%増からマイナスへ転じた。市場予想は11.9%減だった。 内訳では、一般機械が0.2%減。電機・家電は1.5%増。 

一方、輸送機械が2月の4.6%増から一転41.0%減と落ち込み、全体を押し下げた。国防航空機は63.7%増加したが、民間航空機が295.7%減となった。米ボーイング(BA.N)は3月の航空機受注が2月から増加したと発表したが、運航停止中の小型機「737MAX」について大量のキャンセルがあったとも明らかにした。 

自動車・自動車部品は18.4%減。2月は1.6%増だった。 国防関連を除く耐久財受注は15.8%減だった。2月は0.2%減少していた。 

輸送機器を除く耐久財受注は前月比0.2%減。2月は0.7%減少していた。 

GDPの設備投資算出に用いられるコア資本財の出荷は前月比0.2%減だった。2月は0.9%減少していた。