きのう、新型コロナワクチンの接種予約を完了した。県の大規模接種センターで一回目は6月6日、二回目は7月6日に接種する。65歳以上を対象とした大規模センターの募集開始に合わせて予約した。予約開始は13:00ちょうど。ネットのみの予約だ。大きな混乱を予想しながらスマホで時間に合わせて予約サイトにアクセス。最初2〜3分は全く反応なし。先行きが思いやられる瞬間だった。だが、何回かクリックするうちに開始5分後ぐらいだろうか、サイトにアクセスできた。事前に準備したのは市から郵送されてみたクーポン券のみ。自治体番号と予約番号が必要だ。事前準備もほとんどしなかった(妻が調べたことを聞いただけ)。ダメもとでいいと思いながらアクセスした。繋がったあとはほぼ一直線。接種会場の選定でちょっと戸惑う場面もあったが、比較的簡単に予約は完了。11:30の枠で妻と二人分(予約はそれぞれが行う)の予約が完了した。

昨年の特別定額給付金(10万円給付)の時もスマホで申請したが、この時は半日以上かかった。スマホのプライベート機能を知らず、個人認証に手間取った。今回はそんなことは一切なく、あっけないほどスムーズに予約が完了した。想像するに自治体もデジタルリテラシーを高めているのだろう。日本全国で繰り広げられている壮絶なる未知との戦い(ウイルス+デジタル)に参加できた気分だ。メディアは重箱の隅をほじくり返すように些細でつまらないことを取り上げている。例えば朝日新聞と毎日新聞の記者による防衛省接種サイトへの不正アクセス。確かに細かいことを言えば日本全国あちこちで様々な問題が起きている。だが、考えてみればコロナウイルスに直面して、これほど大規模な社会的実験に取り組んだのは今回が初めてではないか。日本中で緊急事態訓練が行われているようなものだ。7月末までに65歳上の高齢者3600万人にワクチンを摂取するのだから。

夜、BSフジの「プライムニュース」を途中からちょっとみた。自民党のワクチン対策PT副座長・佐藤正久参議院議員、本庄市・吉田信解市長、日大危機管理部・先崎彰容教授の三人がワクチンをめぐるあれこれを話し合っていた。印象的だったのは先崎教授の次の発言。「菅政権はものすごいことをやっているのに、メディアに批判されていつも後ろ向きに見える。広報戦略が悪い」。先例主義と旧態依然としたアナグロが支配する行政機構に菅首相は、前代未聞ともいうべき早期全員接種の課題を突きつけた。混乱するのは当たり前だ。メディアはそこに存在価値を見出す。だが、現実に起こっていることは何か。あの行政機構が懸命に時代の最先端に追いつこうとしていることだ。世界は障害を乗り越えて前に行く。先例主義の日本は障害を前に議論を始める。ひょっとするとコロナは日本を変えるかもしれない。