- テンセント、アリババはいずれも6%を超える値下がり
- 中国、ネット企業のドライバー権利や動画配信業界の監督強化を検討
19日の米株式市場で中国企業の米国預託証券(ADR)が大きく下落した。中国当局による新たな規制案に反応した。
テンセント・ホールディングス(騰訊)とアリババグループのADRは、いずれも値下がり率が6%を超えた。アジア市場でも中国のテクノロジー株は下落。ハンセンテック指数は一時、2020年7月の指数開始以来の低水準となり、香港ではアリババ株が上場来安値を更新した。
中国株が引き続き低迷を深める中で、中国銘柄に特化した米上場投資信託(ETF)からも投資資金が引き揚げられている。運用資産49億ドル(約5400億円)の「クレーンシェアーズCSIチャイナ・インターネットETF」は今週に入り、3日連続で資金流出入が出超となり、5週連続となった純流入が途切れる方向にあることがブルームバーグのデータに示されている。
中国はオンライン企業が雇うドライバーの権利保障と、動画配信業界の監督を強化するための対策案を検討していることを明らかにした。中国の配車サービス最大手、滴滴グローバルは続落し、前日比9.1%安。
バイタル・ナレッジの創業者のアダム・クリサフルリ氏は中国規制当局の引き締めについて「弱まる兆しは見えず、これが引き続き中国のテクノロジー株の重しになっているだけでなく、他市場にもますます波及している」と指摘した。
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原題:China Stocks in U.S. Resume Slide After Brutal Rout in Asia (2)(抜粋)