【ワシントン時事】バイデン米大統領は2日、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談し、ロシアがウクライナに侵攻した場合、米国と同盟・友好国は「断固として対応する」方針を改めて表明した。ウクライナの主権と領土の一体性を擁護する姿勢も重ねて強調した。ホワイトハウスが発表した。
国境付近へのロシア軍集結により緊迫するウクライナ情勢をめぐり、バイデン氏は昨年12月30日、ロシアのプーチン大統領と電話会談し、同様の方針を伝えていた。ゼレンスキー氏とは、米ロ首脳会談の内容についても話し合ったとみられる。
ゼレンスキー氏はバイデン氏との会談後、「ウクライナへの揺るぎない支持に感謝する」とツイッターに投稿。バイデン氏と緊張抑制策などを議論したと明かした。
米側は大規模な制裁発動の構えを示してロシアの軍事行動を抑制したい考え。だがプーチン氏はバイデン氏との会談で、制裁が実行されれば「ロシアと欧米の関係に深刻な打撃を与える」と述べ、米国をけん制した。
事態打開に向けた米ロ外交当局間の「戦略的安定対話」は、今月9日からジュネーブで始まる。12日には北大西洋条約機構(NATO)とロシアの協議、13日には欧州安保協力機構(OSCE)会合が予定されている。バイデン、ゼレンスキー両氏はこうした外交努力への支持も表明した。