【ソウル時事】北朝鮮の金与正朝鮮労働党副部長は2日付で談話を出し、韓国の徐旭国防相の北朝鮮に対する発言に猛反発した。朝鮮中央通信が3日、伝えた。
徐氏は1日、「北朝鮮のいかなる標的も正確、迅速に攻撃できる能力を備えている。特にミサイル発射の兆候が明白な場合には発射地点と指揮・支援施設を精密攻撃できる能力と態勢がある」と述べていた。
与正氏はこれに対し、徐氏を「対決狂い」などと非難。「深刻に捉え、多くの問題を再考せざるを得なくなった。南朝鮮(韓国)は深刻な脅威に直面することになるかもしれない」と警告した。「多くの問題」については具体的に言及しなかったが、軍事境界線付近での緊張緩和措置を盛り込んだ2018年9月の南北軍事合意の破棄や、南北通信線の遮断などを念頭に置いている可能性がある。
また、朴正天・党政治局常務委員兼書記も2日付の談話で「万一、南朝鮮軍がわが国を相手に先制攻撃のような危険な軍事的行動を敢行すれば、容赦なく軍事力をソウルの主要標的と南朝鮮軍を壊滅させるのに全集中させる」と威嚇した。