東シナ海のガス田開発をめぐっては、2008年に日中両政府が共同開発することで合意しましたが、関係する条約の締結交渉は中断したままで、中国側が、海域の日中の中間線付近に構造物を建設するなど、一方的な開発を進めています。

こうした中、外務省は20日、ことし5月に17基目となる構造物の建設を確認した地点に、中国が掘削を行うための機材などを設置したことを、海上自衛隊が確認したと発表しました。

周辺海域では、これとは別に、6月17日にも、中国が18基目となる新たな構造物の土台を運搬していることがわかっています。

外務省の船越アジア大洋州局長は、中国大使館の楊宇 次席公使に対し、中国側が一方的な開発を進めていることは極めて遺憾だとして、強く抗議するとともに、2008年の合意に基づいて関係する条約の締結交渉の再開に速やかに応じるよう、改めて求めました。