ロシアのプーチン大統領=AP

 【ロンドン=中西梓】先進7か国(G7)などによるロシア産原油への追加制裁を巡り、ロシアのプーチン大統領は27日、制裁に参加する国を対象に原油の輸出を禁止する大統領令に署名した。制裁への対抗措置で、2月1日から7月1日までを実施期間とした。ロシアのプーチン大統領=AP

 禁輸は、ロシアからの直接輸出分だけでなく、第三国を経由した輸出も対象となる。原油に加え、石油製品も順次、禁輸する方針という。大統領令では、禁輸対象国について米国以外は明記していない。大統領の決定に基づき供給を認める例外規定も盛り込んでいる。

 露産原油については、G7と欧州が今月5日から、海上輸送する原油の取引価格に1バレル=60ドルの上限を設けた。原油価格を抑え、ロシア経済に打撃を与える狙い。露産原油の代表的な指標となるウラル原油は、足元では上限価格を下回る1バレル=57ドル前後で推移する。