【北京、台北時事】中国が打ち上げた気象衛星搭載ロケットの残骸が16日午前、台湾北部沖に落下した。中国は海と空に航行禁止区域を設定しており、台湾国防部(国防省)は被害が確認されなかったことを明らかにした。中国は台湾を取り囲んだ軍事演習を10日に終えたばかりで、台湾軍が警戒を強めていた。
中国が設定した航行禁止区域は沖縄県・尖閣諸島に近く、日本の排他的経済水域(EEZ)の一部を含む。松野博一官房長官は14日の記者会見で「船舶や漁業者に注意喚起し、安全確保に努めている」と述べていた。
中国北西部の酒泉衛星発射センターから16日午前9時36分(日本時間同10時36分)、降水観測用衛星「風雲3号G」を搭載したロケット「長征4号B」が打ち上げられた。中国当局は「成功した」と発表した。