[東京 15日 ロイター] – 岸田文雄首相は15日夕、今国会会期中の衆議院解散を見送る考えを表明した。会期末が近づき、立憲民主党が内閣不信任決議案を提出する動きをみせていたことから、首相の判断が注目されていた。
岸田首相は官邸で記者団に対し、「今国会での解散は考えていない」と言明。立憲民主党が内閣不信任決議案を提出した場合、即刻否決するよう自民党の茂木敏充幹事長に指示し、公明党の山口那津男代表にも協力を求めたと述べた。
首相は国際情勢への対応や持続的な賃上げの実現、少子化対策などを挙げ、「いずれも前に進めていかなければならない」と語った。
共同通信は同日、立憲民主党が岸田内閣に対する不信任決議案を16日の参院本会議散会後に衆院に提出する方向で調整に入ったと伝えていた。同党の泉健太代表は15日午後、国会内で記者団に対し、不信任案提出の「決意は常に持っている」と話したが、提出の有無や時期については明言しなかった。
(杉山健太郎 編集:久保信博)