- NATO攻撃意図ないとプーチン氏、イスラエルは停戦圧力に動じず
- ソニー子会社と印社の合併期限、シカゴ連銀総裁、シェール復活
イーロン・マスク氏も使用を認めている肥満症治療薬「ウゴービ」。今年の株式市場で横綱級のサプライズだったのは、ウゴービと糖尿病治療薬「オゼンピック」を世に送り出したデンマークのノボ・ノルディスクでしょう。株価は年初から42%上昇、欧州企業のトップに立った時価総額はデンマークの国内総生産(GDP)を上回りました。しかしインターナショナル・バイオテクノロジー・トラストのエイルザ・クレイグ氏は、すでに膨大な規模の売上高がバリュエーションに織り込まれていているとして、「バブルのようなもの」を巡る議論が白熱していると指摘しました。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
「ナンセンス」
プーチン大統領はロシアに北大西洋条約機構(NATO)加盟諸国を攻撃する意図は一切ないと断言。NATO加盟国に脅威をもたらしているとするバイデン米大統領の主張は「全くのナンセンス」だと述べた。プーチン氏は国営テレビとのインタビューで「われわれの間に領土問題はない。関係を壊したいとも思っていない。NATO諸国との関係を発展させることに関心がある」と語った。バイデン氏は今月、共和党との対立で保留となっている610億ドル(約8兆6300億円)の対ウクライナ軍事支援の承認を議会に求めた際、このままでは「米軍がロシア軍と戦うことになる」と述べていた。
圧力はねつけ
イスラム組織ハマスとの停戦を呼び掛けるのは「テロリズムへの褒美」だと、イスラエルのコーへン外相が言明。戦争が3カ月目に入り、ネタニヤフ政権には米国などの国際社会から戦術シフトを求める圧力が強まっている。イスラエル軍は15日、ガザでの戦闘中に人質3人を誤って殺害したと明らかにした。コーへン氏は「ハマスの排除はイスラエルの安全保障上の利益であるだけでなく、地域全体に一段と好ましいかつ安全な将来をもたらす」と述べた。
時間が必要
インドのメディア大手ジー・エンターテインメントは、ソニーグループ印子会社との合併合意を最終的にまとめる期限の延長を要請した。両社は2021年12月22日に合併で合意、最終合意の期限を2年後に設定していた。関係者の話では合併後のトップ人事を巡り、ジー側はプニット・ゴエンカ氏の最高経営責任者(CEO)起用を主張。ソニー側は同氏を巡る規制上の調査を踏まえ、これに危惧を抱いている。合併が完了すれば100億ドル規模の巨大メディアが誕生する。
闘いは継続
シカゴ連銀のグールズビー総裁はインフレとの闘いで勝利を宣言するのは時期尚早だとし、利下げの判断は今後の経済データ次第になるとの考えを示した。CBSとのインタビューで、「2023年に多くの進展を遂げてきたが、なお注意しておこう。まだ終わっていない」と発言。「従って、データが今後の金利動向を左右することになる」と述べた。15日にはニューヨーク、アトランタ両連銀の総裁がそれぞれ別のインタビューで、利下げ観測の熱気を冷ます見解を示した。
OPECの宿敵
米国のシェールが世界の石油市場で再び存在感を強めてきた。生産量はアナリスト予測をはるかに上回る水準に増えて過去最高を記録。昨年の今頃、米政府の予測では今年10-12月(第4四半期)の国内生産量は平均で日量1250万バレルとされていた。予測は先日、同1330万バレルに上方修正。その差は世界の供給量にベネズエラが加わることに相当する。この現象に世界は動揺し、供給過剰が価格に及ぼす壊滅的な打撃を防ごうと供給を抑制するOPECプラスの戦略に、疑念が生じるようになった。
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