▽米国株式市場=主要3指数反落、FRB議長発言受け利上げ観測強まる<ロイター日本語版>2026年8月29日午前 5:37 GMT+9

[ニューヨーク 28日 ロイター] – 米国株式市場は主要3指数が反落して 取引を終えた。 米連邦準備理事会(FRB)のウォーシュ議長がインフレ抑制を重視する姿勢を改めて示し、利上げ観測が高まったことを受け、株式市場では慎重姿勢が強まっている。
ウォーシュFRB議長は米西部ワイオミング州で開かれている年次シンポジウム「ジャクソンホール会議」で行った講演で、基調的なインフレ率が目標の2%に向かって鈍化していると確信が得られなければ、FRBには「やるべき仕事がある」と述べ、利上げが必要になる可能性をこれまでで最も明確に示唆。「現時点でFRBの焦点は物価に置かれるべきだ」と述べた。
ウォーシュ氏の発言を受けFRBによる利上げ観測が強まり、9月15-16日に開かれる次回連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが決定される確率はほぼ五分五分になった。
バンク・オブ・アメリカ(BofA)の米国担当チーフエコノミスト、アディティヤ・バベ氏は「ウォーシュ議長の講演は心強い内容だったが、言葉だけでは不十分だ」とし、8月の雇用統計やインフレ指標が大幅に弱い内容にならない限り、ウォーシュ氏には9月のFOMCで実際に利上げを行う責任があると指摘。実際に利上げに動かなければ、ウォーシュ氏は市場の信頼を失う恐れがあると述べた。
ネーションワイドのチーフ・マーケット・ストラテジスト、マーク・ハケット氏は「ウォーシュ氏はタカ派的な姿勢を示したが、従来の姿勢を一段と強めたというよりも、一貫して繰り返したものだったといえる」とし、「市場では姿勢をやや軟化させる可能性もあるとの見方も出ていたが、明らかにそうではなかった」としている。
個別銘柄では、前日に急伸した半導体大手エヌビディア(NVDA.O)、新しいタブで開きますが利益確定の売りに押され、4.6%安で終了。
米半導体メーカーのマーベル・テクノロジー(MRVL.O)、新しいタブで開きますは2027年の売上高見通しを引き上げたものの、アルファベット傘下グーグルとのAI向け半導体契約に伴う収益計上時期への懸念から10.3%下落して終了した。
一方、大型ハイテク株(メガキャップ)の大半は上昇。アルファベット(GOOGL.O)、新しいタブで開きますは1.7%高で終了し、S&P総合500種指数のコミュニケーション・サービス株指数(.SPLRCL)、新しいタブで開きますの押し上げ要因になった。アップル(AAPL.O)、新しいタブで開きますは1.6%高。
顧客管理ソフトウエア大手セールスフォース(CRM.N)、新しいタブで開きますは1.6%高。
決済大手ペイパル(PYPL.O)、新しいタブで開きますは12.7%安。ブルームバーグが前日、投資会社アドベントと決済企業ストライプによる企業連合がペイパル買収の検討を断念したと報じた。
アパレル大手のギャップ(GAP.N)、新しいタブで開きますは約13%高。傘下ブランド「オールドネイビー」の最高経営責任者(CEO)に業界ベテランのマイケル・フランシス氏を起用すると発表したほか、通期利益見通しを引き上げたことが好感された。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.77対1の比率で上回った。ナスダックでは2.19対1で値下がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は156億8000万株。直近20営業日の平均は158億株。
▽NY外為市場=ドル急伸、160円台 FRB議長が利上げ示唆<ロイター日本語版>2026年8月29日午前 4:33 GMT+9
[ニューヨーク 28日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、米連邦準備理事会(FRB)のウォーシュ議長が物価上昇圧力の抑制に利上げが必要になる可能性を示唆したことを受け、ドルが円やユーロなどの主要通貨に対して上昇した。
終盤の取引でドル/円は0.48%高の160.15円。
主要通貨に対するドル指数は0.59%高の99.69。一時は8月17日以来の高水準となる99.727を付けた。
ウォーシュFRB 議長は米西部ワイオミング州で開かれている年次シンポジウム「ジャクソンホール会議」で行った講演で、基調的なインフレ率が目標の2%に向かって鈍化していると確信が得られなければ、FRBには「やるべき仕事がある」と述べ、利上げが必要になる可能性をこれまでで最も明確に示唆。「現時点でFRBの焦点は物価に置かれるべきだ」と述べた。
CMEフェドウオッチによると、ウォーシュ氏の発言を受け、9月15─16日の連邦公開市場委員会(FOMC)で少なくとも0.25%ポイントの利上げが決定される確率は57.5%と、講演前の約35%から大きく上昇した。
マネーコープ(コネティカット州スタンフォード)のトレーディング・アンド・ストラクチャード・プロダクツ部門責任者、ユージン・エプスタイン氏は「少なくとも現時点では、ウォーシュ氏がこれまでFRBの政策決定に関与していた際に見られたものと同じような発言が続いている。多くを語ってはいるが、内容に実質的な新味はあまりない」と指摘。「FRBが発言に見合った行動を取らなければ、信認が損なわれるとまで言えないとしても、市場は今後、ウォーシュ氏の発言をかなり割り引いて受け止めるようになる」と述べた。
ウォーシュ氏の講演に先立ち、この日はクリーブランド地区連銀のハマック総裁が超低金利時代は例外的な期間だった可能性があるとの見方を示し、インフレ率が高止まりしていることを踏まえるとFRBは利上げに動く必要があると改めて述べていた。
終盤の取引でユーロ/ドルは0.59%安の1.1582ドル。一時は1.1577ドルと、8月19日以来の安値を付けた。
英ポンド/ドルは0.47%安の1.3528ドル。