Phil Stewart, Eman Abouhassira

[ドバイ 31日 ロイター] – イランのペゼシュキアン大統領は31日、米国との対立について依然として交渉による解決を模索していると述べた。
キルギスの首都ビシケクで開かれている上海協力機構(SCO)首脳会議に出席した大統領は、インドのモディ首相と会談し米国が過去の合意に基づく約束を履行していないと非難。タスニム通信によると、「それでも合意と理解の達成を目指しており、戦争継続は誰の利益にもならないと考えている」と述べた。
前日にはトランプ米大統領がイランの石油輸出拠点であるカーグ島が木っ端みじんに吹き飛ばされる様子だとする人工知能(AI)生成動画を投稿、イラン当局者は「ばかげている」と一蹴していた。
カーグ島攻撃を示す証拠はなく、米当局者は31日、米軍は夜間の攻撃でカーグ島を標的にしていないと述べた。
ロイターはAIによる画像加工を検出するソフトウエアを使い、激しい爆発を映した添付動画が合成された可能性が高いことを確認した。
イラン国営石油会社(NIOC)のハミド・ボバルド最高経営責任者(CEO)はイランのヌールニュースのウェブサイトで、「トランプの投稿はばかげている。カーグ島は平穏で、状況に問題はない」と述べた。石油関連の操業は停止しておらず、作業員はこれまでの損傷の修復や施設の近代化に取り組んでいると説明した。
<イラン報復>
イランメディアによると、米軍がカーグ島の東約660キロにあるララク島のロケット発射装置を攻撃したことへの報復として、イランはヨルダン国内の米軍基地2カ所を攻撃した。イラン軍は31日未明、アラブ首長国連邦(UAE)のアルミンハド空軍基地も攻撃したと発表した。通信社によると、ララク島への攻撃では2人が死亡、負傷者も出たという。 もっと見る
UAE国防省は、イランから飛来したドローンを領海上で迎撃したと発表。外務省はその後、イランのドローン攻撃について、「国家の主権や安全、安定に対する目に余る侵害を示す危険なエスカレーションだ」として強く非難した。UAEは対抗措置を取るあらゆる権利を留保しているとし、攻撃の即時停止を求めた。
イラン国営テレビは革命防衛隊の声明として、ホルムズ海峡南部で大型タンカーが機雷2発に接触して炎上し、完全に航行不能になったと伝えた。革命防衛隊は同タンカーが違法に海峡を通過しようとしていたと説明したが、船名や乗組員については明らかにしなかった。海峡通航に関する同隊の規則に違反する他の船舶も同じ運命をたどると警告した。
<対イラン制裁を一段と強化>
ベセント米財務長官は30日、ロイターのインタビューに応じ、イランへの経済的圧力を強めるための新たな二次制裁を毎週発表する見通しだとし、当初は銀行に重点を置くと表明。「まず銀行を対象とし、イランの資金を保有して同国の体制を支援することは容認できないと銀行に伝えている」と説明した。20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議を前に「今後、毎週さらに多くの措置が発表されることになる」と語った。