
[ドバイ/アッシュビル(米ノースカロライナ州)31日 ロイター] – トランプ米大統領は、イランが米軍によるイランのララク島への攻撃に対する報復としてヨルダンの米軍基地を攻撃したことを受け、イランを「激しく攻撃する」と表明した。FOXニュースの記者が31日報じた。
報道によると、トランプ大統領は「報復があるだろう」とし、「われわれはイランに激しい打撃を与えるつもりだ」と警告した。
また、米国の防空システムが被害をもたらす恐れのあったイランのミサイルを全て撃墜したと述べたほか、米国による新たな厳しい経済制裁がイランに大きな影響を与えているとの認識を示した。
これとは別に、トランプ氏は大統領執務室で記者団に対し、今回の新たな攻撃は全面戦争への回帰を意味するものではないと述べ、イランを経済・軍事力が著しく低下した「破綻国家」と表現。「だからといって、彼らをたたかないという意味ではない。どうなるか見てみよう」と語った。
イランに対する核兵器の使用を排除したかどうか問われると、イランはすでに「軍事的に完全に敗北している」ため、そうする「理由はない」とした。
米当局者によると、米軍は30日にイランのララク島にある発射装置2基を攻撃。米国によるイラン攻撃が明らかになるのは7月下旬以来。これに対し、イラン外務省は報復措置として、ヨルダンの米軍基地を攻撃したと発表した。
イラン高官筋はロイターに対し、米国とイランの間で新たに発生した武力衝突は依然として「限定的かつ抑制された対立」にとどまっているとの認識を示した。同時に、米国が再び攻撃した場合、イランは激しい報復を行う用意があると警告した。
高官は「この地域において、イランの手の届かない標的は存在しない」とした上で、イランの定めた規則に従わない船舶について「ホルムズ海峡の状況はさらに悪化するだろう」と述べた。
トランプ米大統領は交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」に、「イランは破綻し、終わった国だ」と投稿。「海軍も空軍も通貨もなく、兵士や警察官に給料も支払えていない。インフレ率は300%に達し、指導部は完全に混乱状態にあり、国を適切に代表する能力を失っている」とし、イランに残されているのは「フェイク(偽)ニュースと抗議者を殺害する意思、たわごとだけだ」と主張した。
<経済的圧力の強化>
ベセント米財務長官は31日、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の会場で記者団に対し、イランが米国の制裁を深刻に受け止めており、経済的損失を被っていることから軍事的な反撃に出ているとの見解を示した。その上で「イランに対する圧力をかけ続ける」と語った。
CNBCとのインタビューでは、対イラン制裁の目標はイランを「交渉のテーブルに着かせたいと思わせる状況を作り出すこと」だと説明。イラン問題を巡っては「中国との間で相違点よりも共通点の方が多い」との見方も示した。
<イランにメッセージ>
トランプ大統領は30日に、イランの主要原油輸出拠点であるカーグ島が「木っ端みじんに吹き飛ばされている」とする人工知能(AI)生成動画をSNSに投稿。イラン当局者は「ばかげている」と一蹴した。
バンス副大統領は31日、「トランプ大統領はSNSで軍事行動について発表することはないと言うだろうが、イランにメッセージを送っているのだと思う」と述べた。