この記事のポイント

  • 民主党議員7人が反対票投じる
  • 倫理条項の懸念が不成立の要因に

審議入り不成立

米上院は16日、クラリティー法案の審議入りに向けた初回の手続き採決を実施したが、賛成は49票のみで可決に必要な60票に届かず不成立となった。

仮想通貨ビットコイン(BTC)は不成立を受け一時75,000ドルまで急落し、前日比4%下落している。

制作:Grok

米記者のエレノア・テレット氏によると、クラリティー法案の交渉に数カ月携わってきた7人の民主党議員が反対票を投じたという。

上院民主党はトランプ大統領が保有する多額の仮想通貨関連資産を念頭に置いた倫理条項の内容に懸念を示したが、共和党は、民主党が採決直前に提出した対抗案を拒否し、数週間前の要求と同一だと指摘した。

法案を主導しているシンシア・ルミス上院議員の報道官は、共和党が倫理枠組みなどで大幅に譲歩したにもかかわらず、民主党の対抗案は休会前の当初の立場から変わっていないとした。

一方で、テレット氏によると、共和党のジョン・ケネディ上院議員は採決の不成立に「驚きはない」としつつ、法案が完全に不成立になったわけではなく、次の機会はレームダック会期になるとの見方を示した。一方、共和党のテッド・クルーズ上院議員も法案には復活の余地があると話したという。

▽クラリティー法案、レームダック会期に望み 上院議員が法案復活に期待<CoinPost>2026/09/16 10:12

この記事のポイント

  • 採決は49対50、否決
  • クルーズ氏、民主党の政治利用と批判

採決否決、議員はレームダックに望み

米上院は16日、暗号資産(仮想通貨)の市場構造を定める「クラリティー法案(Digital Asset Market Clarity Act)」の審議入りを問う採決を行い、可決に必要な60票に届かず否決した。

テッド・クルーズ上院議員(テキサス州選出)は同日、好きな映画に挙げる「プリンセス・ブライド・ストーリー」を引き合いに、「『死んでいる』のと『ほぼ死んでいる』の間には大きな違いがある」とした上で、「法案が息を吹き返すことを望んでいる」と述べた。

共和党のジョン・ケネディ上院議員(ルイジアナ州選出)も同日、ジャーナリストのエレノア・テレット氏(Eleanor Terrett氏)の取材に対し「驚きはなかった」と述べる一方、法案が「必ずしも死んだわけではない」との見方を示した。

関連記事:米クラリティー法案、上院で審議入り採決失敗 60票に届かず

米上院は16日未明(日本時間)、クラリティー法案の審議入りに向けた手続き採決(討論終結投票)を通過させられなかった。トランプ大統領の資産を巡る倫理条項への懸念が背景にあり、法案の今後の先行きは不透明感が強まっている。

ケネディ氏は、民主党の同僚議員も「意図して設計されたと分かる市場構造」の必要性を理解しているとした上で、「レームダック会期まで待つことになるだろう」と述べた。

レームダック会期とは、2026年11月の中間選挙後から新議会召集までの期間を指す。選挙結果を意識せずに済むため、支持基盤への配慮から慎重だった議員が態度を変えやすく、与野党の非公式な合意形成が進みやすいとされる。

クラリティー法案の採決は49対50で不成立となった。60票の壁を越えるには民主党の協力が不可欠だったが、トランプ大統領の仮想通貨関連事業を巡る倫理条項の不備を理由に、民主党側は慎重姿勢を崩さなかった。

同法案は証券取引委員会(SEC)と商品先物取引委員会(CFTC)の間で暗号資産の監督権限を分担する内容で、2025年7月に下院を通過していた。

採決不成立を受け、ビットコイン(BTC)は一時7万6,000ドル台まで下落し、仮想通貨関連銘柄にも売りが波及した。

クルーズ氏は民主党の「政治利用」を批判し、仮想通貨関連の事業や雇用を海外に押し出していると主張した。