日米の協調介入が注目を集めている。円安で利益を狙う投機筋と日本の通貨当局の戦いだった円安騒動に、米国が真正面から参加してきた。これどう理解すればいいのだろうか。
トランプ大統領は「友情の証だ」と強調する。大統領専用機の中で記者団を前に「日本は円安が進み、少し助けを求めていた。友情の証だ」(読売新聞Web版)と述べている。いくらなんでもそんな情緒的な理由で米財務省が動くわけはないだろう。ベッセント財務長官の発言が重要だ。
同長官は以下のようにコメントした。「日本の財務省や日本銀行と緊密に連携し、さらなる協調介入が必要となれば、ちゅうちょなく参加する」(同)と投機筋をけん制した。協調介入によって「円の無秩序な動きを抑え込んだ」と解説している。無秩序な円安は米国にとっても有害ということだろう。だから強調して介入した。これだと少し理解できる。
同長官は協調介入に加えて「FIMAレポファシリティー」(Foreign and International Monetary Authorities=外国・国際金融当局)の拡充強化も訴えている。NY連銀に口座を持っている外国および国際金融当局は、担保付きの短期借入ができるという制度だ。要するに米国債を売らずに介入資金を調達できるという制度だ。これをい使えば米国債の利回り上昇を回避できるというわけだ。
だがこれも技術的な論点位すぎない。協調介入の理由としては弱い。結局トランプ氏のように「友情の証」と理解した方がいいのかも知れない。注目すべきはベッセント氏の次の発言だ。「ベセント氏はまた、高市早苗首相率いる日本の政権を称賛し、「15年近くにわたる強力な刺激策が持続的で強固な経済の基盤を生み出しており、アベノミクスはエキサイティングな新しい段階に入ろうとしている」と述べている点だ。
これはか高市政権が主張する2040年までに370兆円を投資するという「責任ある積極財政」のことだ。ベッセント氏はこれを評価して協調介入に踏み切ったのでhないか。国内外の投機筋や国内メディアは、積極財政による財政不安が日本国債の売りを加速し、国内金利が上昇すると煽り立てている。
結果はどうなるかわからない。だが、協調介入対投機筋の対決は面白くなってきた。積極財政はと財政健全派の対立はこれを機に一段と激しくなるだろう。円安か円高か、新たな楽しみ方ができたようだ。