David Lawder

    [2日 ロイター] – ベセント米財務長官は2日、円相場の無秩序な動きに対処した日米の協調為替介入について、再び実施することをためらわないと表明した。また、外国の中央銀行や通貨当局向けに米連邦準備理事会(FRB)が提供するバックストップ(支援策)を「拡充」するよう促した。

ベセント氏はXへの投稿で、FRBの海外・国際金融当局(FIMA)向けレポファシリティーが7月31日の協調行動で利用されたことを示唆した。この協調行動は日本の財務省とトランプ大統領も確認している。

    ベセント氏は「FIMAレポファシリティーは重要なバックストップだ。今後数カ月で拡充するよう促すべきだ」と述べた。

    FIMAレポファシリティーは新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)危機の際にFRBが創設した制度で、ニューヨーク連銀に米国債を預けている国が最大600億ドルのドル建て融資を最長7日間受けられる制度。金利は通常、公開市場のレポ金利を上回る水準に設定されているため、利用は市場のストレス時に限られると想定されている。

    FIMAはFRBの金融政策決定機関である連邦公開市場委員会(FOMC)によって設立されており、貸出条件や構造の変更にはFOMCの承認が必要となる。次回のFOMCは9月中旬まで予定されていない。ウォーシュFRB議長は定例会合外の電話会議を招集することもできるが、こうした会議は通常、金融危機の際にのみ開かれる。

    米財務省のデータによると、5月末時点で日本は1兆1400億ドルの米国債を保有しており、外国では最大、FRBに次ぐ2番目の保有規模となっている。FIMAの活用により、日本は保有米国債を実際に売却せずに円買いのための資金を調達できる可能性がある。米国債の売却は、FRBが先週金利を据え置いた後に上昇した債券利回りをさらに押し上げる恐れもある。

    FRBの最新データによると、外国の中央銀行や通貨当局は現在、ニューヨーク連銀に3兆ドル弱を預けており、うち約2兆6500億ドルが米国債だ。

<高市政権の方向性を評価>

    ベセント氏は、日米の協調介入が円相場の無秩序な動きに対処したと述べた。

    トランプ政権は「円の大幅な過小評価を是正するための日本の断固とした市場・金融措置」を強く支持すると表明した。

    その上で、米財務省が引き続き状況を注視し、日本の財務省および日銀と緊密に連絡を取り合っているとし、「さらなる協調介入への参加をためらわない」と述べた。

    ベセント氏はまた、高市早苗首相率いる日本の政権を称賛し、「15年近くにわたる強力な刺激策が持続的で強固な経済の基盤を生み出しており、アベノミクスはエキサイティングな新しい段階に入ろうとしている」と述べた。