
[31日 ロイター] – 対話型人工知能(AI)「チャットGPT」を手がける米オープンAIは31日、チャットGPTの広告事業の年換算売上高(ランレート)が10億ドルに達したと発表した。広告サービスの利用拡大に加え、海外市場への展開が進んだことが寄与した。
同社は今年初めに米国でチャットGPT広告の試験運用を開始。その後、広告主の拡大や対象市場の拡充を進めており、将来的な新規株式公開(IPO)を見据え、広告事業を収益成長の柱の1つとして育成している。
・31日からはインド、欧州、中東・北アフリカ地域の広告主が、チャットGPT広告を直接購入できる「Ads Manager」の利用が可能となった。同ツールは既に米国で提供されている。
・オープンAIによると、「Ads Manager」の導入によって中堅・中小企業の利用が拡大しており、現在では広告事業において「重要な割合」を占めている。米国外の広告主による売上高の比率も拡大しているとしたが、具体的な数値は明らかにしなかった。
・チャットGPTの広告は現在、無料プラン利用者と低価格帯の「Go」プラン利用者に表示されている。オープンAIは今年4月、米国で開始した広告試験運用について、開始から6週間で年換算売上高が1億ドルを突破したと発表していた。
・市場調査会社イーマーケターのAIアナリスト、ネート・エリオット氏は今回の発表に関して「極めて印象的である一方、非常に期待外れでもある」とコメントした。年換算売上高10億ドルという水準は、オープンAIが掲げる2026年の広告収入目標25億ドルを大きく下回る可能性を示しているからだ。
・オープンAIにとって広告市場での競争は、巨額の広告収入を誇るグーグル親会社アルファベット(GOOGL.O)、新しいタブで開きますや、フェイスブックを運営するメタ(META.O)、新しいタブで開きますとの競争を意味する。アルファベット、メタの両社はいずれも年間で数千億ドル規模の広告収入を上げている。
・オープンAIは今年、米国でIPOに向けた非公開の申請を行った。報道によると、同社は27年、あるいはそれ以前の上場を目指している。