
[イスタンブール/ワシントン 11日 ロイター] – サウジアラビアのムハンマド皇太子が10日、イエメンの親イラン武装組織フーシ派との戦闘への支援をトランプ米大統領に求めたことが分かった。事情に詳しい2人の関係筋が11日明らかにした。
トランプ氏は10日、サウジ皇太子と少なくとも2回電話で会談したと関係筋は述べた。最終的に米政府はサウジ政府に対し、当面は直接的な軍事行動を取る意向はないものの、情報共有と標的の特定については協力すると伝えたという。
ホワイトハウスは、両首脳間の電話会談に関するロイターの質問には答えなかったが、匿名を条件に取材に応じた米政権高官は、米政府はサウジおよびイエメン政府と継続的に対話していると述べた。
この高官は「米国は紅海の航行の自由確保など、中核的な国家安全保障上の利益を守ることに注力する一方、地域の安全保障上の課題への対処と解決で域内のパートナーが主導的役割を担えるよう後押ししている」と語った。
サウジ政府の報道担当部門は、両首脳間の電話や会談についてのコメント要請にすぐには応じなかった。
米中央軍のクーパー司令官は10日、緊急協議のためサウジを訪問したという。
サウジの要請の背景には、フーシ派が紅海への脅威を強めていることがある。世界最大の原油輸出国であるサウジは、イラン紛争で事実上閉鎖されたホルムズ海峡に代わり、紅海ルートに依存してきた。
米国とイランの戦争は7カ月目に入り、早期の終結は見通せない。この戦争で世界的な原油価格と米国のガソリン価格が上昇し、11月の中間選挙を前にトランプ氏の支持率は過去最低に落ち込んでいる。
紅海のバベルマンデブ海峡は、アラビア半島を挟んでホルムズ海峡の反対側に位置する。フーシ派がここを支配すれば、後ろ盾となっているイランは対米戦争で決定的な優位を得る可能性がある。2つ目の主要輸送路を通じた供給が減り、原油価格が急騰しかねない。