
[ウィーン 7日 ロイター] – 国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は7日、イスラエル軍機によって2007年に破壊されたシリアの原子炉について、核兵器に使用可能な核分裂性物質を短期間で製造できる型式で、ほぼ完成していたと明らかにした。
IAEAは今月、アサド一族統治下のシリアで行われていた秘密の核活動に関する調査で未解決だった疑問を解消したと明らかにしたことが、ロイターが確認した機密報告書で判明した。調査では、主に燃料棒の形で約73トンの天然ウラン金属が発見された。 もっと見る
報告書でIAEAは、シリア東部デリゾール県で爆撃された施設が建設中の原子炉で、その燃料もシリア国内で製造されていたことを確認した。これらはいずれも、当時IAEAに申告されるべきものだった。
グロッシ氏は記者会見で「これは核兵器の製造に直接使用可能な核分裂性物質の生産に非常に効率的な原子炉だ」とし、原子炉は「ほぼ完成していた」と 述べた。
「核拡散の観点から非常に深刻な懸念だった」とする一方、当時の政権の意図については「判断できない」と慎重な姿勢を示した。
2024年終盤のアサド大統領(当時)失脚後、シリアの新政権はIAEAと協力し、「核保障措置(核物質の計量・監視プロセス)」に関する疑問に答えることを約束してきた。
グロッシ氏はIAEA理事会で「シリアから必要なアクセスと情報を得た結果、当機関はシリアの過去の核活動に関する未解決の保障措置上の問題について疑問を明確化し、解決することができた」と述べ、同国の「透明性と協力」を歓迎した。