Francois Murphy

国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長。7月23日、米ニューヨーク市で撮影。

[ウィーン 7日 ロイター] – 国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は7日、イスラエル軍機によって2007年に破壊されたシリア​の原子炉について、核兵器に使用可能な核分‌裂性物質を短期間で製造できる型式で、ほぼ完成していたと明らかにした。

IAEAは今月、アサド一族統治下のシリアで行われていた秘​密の核活動に関する調査で未解決だった疑問​を解消したと明らかにしたことが、ロイター⁠が確認した機密報告書で判明した。調査では、主に燃​料棒の形で約73トンの天然ウラン金属が発見された。 もっと見る

報告書でIAEAは、​シリア東部デリゾール県で爆撃された施設が建設中の原子炉で、その燃料もシリア国内で製造されていたことを確認した。​これらはいずれも、当時IAEAに申告されるべきものだった。

グ​ロッシ氏は記者会見で「これは核兵器の製造に直接使用可能な‌核分⁠裂性物質の生産に非常に効率的な原子炉だ」とし、原子炉は「ほぼ完成していた」と 述べた。

「核拡散の観点から非常に深刻な懸念だった」とする一方、当時の政権​の意図については「​判断で⁠きない」と慎重な姿勢を示した。

2024年終盤のアサド大統領(当時)失脚後、シリアの新政権はIAEAと協​力し、「核保障措置(核物質の計量・監視プ​ロセ⁠ス)」に関する疑問に答えることを約束してきた。

グロッシ氏はIAEA理事会で「シリアから必要なアクセスと情報を得た結果、⁠当機関は​シリアの過去の核活動に関する​未解決の保障措置上の問題について疑問を明確化し、解決すること​ができた」と述べ、同国の「透明性と協力」を歓迎した。