
モーター大手ニデックは4日、製品の品質を巡る不適切行為について、外部弁護士らによる調査委員会の報告書を公表した。調査委が認定した不適切行為は844件だった。事業規模が急拡大する一方、創業者の永守重信氏に権限が集中するトップダウン型の経営を続け、実力に見合わない業績目標やコスト削減を強く求めたことなどが、不適切行為を許す「不健全な状態」を形成したと指摘した。
ニデックが説明していた問題行為は、家電向けモーターや自動車の車載部品などで行われていた。
報告書によると、844件のうち、法令違反の疑いや安全性への影響などがある「重要品質事案」は60件あった。コスト削減や生産数量の確保などを優先し、検査データの改竄(かいざん)や顧客に無断で材料・工程を変更していた。
グループの生産・開発305拠点の役職員へのアンケートでは、集計対象者8万9967人中3731人が「品質不適切行為を認識していた」と回答。このうち、37.8%が納期や売り上げ、収益、コスト削減への社内のプッシャーを原因に挙げた。
一方、永守氏ら経営陣による不適切行為の指示や関与は確認されなかったとした。
品質に関わる不適切行為については、顧客に無断で変更するなど不正の疑いが判明し、5月に調査委を設置して調べていた。(桑島浩任)